EOSデジタルフォーム

EOSデジタルフォームをご覧ください。柔軟な樹脂材料を使用した画期的な3Dプリンティング技術で、個々に合わせた軽量製品を実現します。

3Dプリンティングされた発泡体のアディティブマニュファクチャリング 

柔軟で耐久性のある樹脂材料による完全なエンド・ツー・エンドの産業用3Dプリンティングプロセス
 

画期的なEOS デジタルフォームプロセスにより、発泡体が樹脂の工業用3Dプリンティングで実現しました。アディティブ・マニュファクチャリングで柔軟で適応性のある樹脂製品を製造する能力が開放されることで、製品ラインの進化を目指す企業は、スポーツ用品や消費財業界の最先端メーカーが活用しているカスタマイズ技術を利用できるようになります。  

デジタルフォームとは一体何なのか? 

デジタルフォームは製品ではなく、フォーム状の製品を3Dプリントするためのアプローチです。TPUやPEBAのような適応性の高い樹脂素材を活用することで、3Dプリンティングの複雑なプロセスに革新をもたらします。この最先端技術により、各ボクセルに対して精密なカスタマイズが可能になり、比類ないレベルの快適性、安全性、性能が実現します。  

デジタルフォームは、成熟した製品に新たな息吹を吹き込むと同時に、運動靴から矯正器具、保護具、医療製品に至るまで、まったく新しい製品を生み出します。メーカーは、製品の差別化を実現し、大量カスタマイズ製品を提供するために、必要な性能や特徴を正確に調整できます。 

デジタルフォームを支えるのは、異なる特性を持つグループごとに結合された開放セルからなる、柔軟な格子状構造あるいはマトリクス(ラティス構造)の3Dプリント製品に関するEOS特許です。簡単に言うと、これは3Dプリントされたさまざまなラティス構造が互いに変形しながら連続的に結びついていく構造全般を指します。 

スポーツ製造に革命を起こすデジタルフォーム製品  

MyBauer REAKTヘルメット

ホッケー用具の革新において世界的リーダーである企業のREAKTヘルメット・プロジェクトは、同社の保護用具にカスタマイズ性と快適さ、通気性を取り入れたいという願いから始まりました。

デジタルフォームネットワーク - Bauer ホッケー・ヘルメット
3Dプリントされたデジタルフォームインレット付きホッケーヘルメット|© Bauer
3DプリントされたBauer ホッケー・ヘルメットとデジタルフォーム

Bauer社は、産業用3Dプリンティングのカスタマイズ能力を活かし、アディティブ・マニュファクチャリング(AM)を事業に取り入れる方法を検討し、EOS社およびその特許技術である樹脂製造向けデジタルフォームアプローチが、他社との差別化につながる優位性をもたらすことを発見しました。  

MyBauerヘルメットの製造工程は、選手の頭部をスキャンすることから始まり、その後デジタルファイルが作成されます。選択的レーザー焼結(SLS)技術、具体的にはEOS P 396システムを使用して、デジタルフォームでヘルメットインサートが3Dプリントされます。このインサートは装着者に完全にフィットするよう設計されており、複雑で多様なラティス構造を特徴としています。この構造により、快適さが向上するだけでなく、重量が580グラムと軽量化され、通気性も大幅に改善されています。プリントされたヘルメットのインサートは着色され、仕上げられ、最終組み立てのために再度染色されます。  

MyBauer REAKTヘルメットプロジェクトについては、協力パートナーとの制作ストーリーをご覧ください。  

ウィルソン・エアレス・バスケットボールの試作

高性能スポーツ用品、アパレル、フットウェア、アクセサリーの世界的メーカーであるウィルソン・スポーティング・グッズは、これまでどのブランドにもできなかったことを敢行しました。  

 デジタルフォーム ネットワーク - Wilson エアレス試作バスケットボール
3Dプリントされたデジタルフォームによるウィルソン・エアレス・バスケットボールの試作品

この世界初の3Dプリントされたボールは、重量、サイズ、リバウンド(跳ね返り)など、バスケットボールの性能仕様の規定ににほぼ合致しており、実際にプレーできます。しかし、このボールは空気で膨らませる必要がなく、8つのパネル状の“ローブ”で構成される黒い透かしラティス構造でできています。デジタルフォーム および当社のパートナーネットワークを活用することで、ウイルソンは、カスタマイズされたデジタルフォーム素材、デジタル的に最適化されたラティス構造、EOS P 396などの産業用3Dプリンティングソリューションを使用して、ウイルソン・エアレス・バスケットボールの製造に成功しました。 

エアレス・プロトタイプ・バスケットボールの革新は、さらなるスポーツ用具の革新につながるものであり、従来のスポーツ用品のあり方を変えるものです。ウィルソンのエアレス・バスケットボール・プロトタイプの取り組みを通じてこのプロジェクトの詳細を是非ご覧ください。 

Doc Solsによるバイオメカニカル足病学

Doc Solsのソフトウェアは、3Dプリントされたデジタルフォーム(TPU)にラティス構造を利用しています。これは、無限の複雑さを持つオブジェクトでもボクセル(三次元ピクセル)で表現できる高度な幾何カーネルを採用しているからです。

 デジタルフォームネットワーク - Doc Sols バイオメカニカル足病学
3Dプリントされたデジタルフォームの Doc Solsインソール

足病学は、インスピレーションとイノベーションを融合することによって、エンドユーザー向けカスタム製品を生み出す分野です。AI、プラットフォームベースのビジネスモデル、アディティブマニュファクチャリング技術を統合することで、人々の生活を大幅に向上させる医療アプリケーションを提供しています。

オーストラリアのDoc Sols社は、足矯正器具の3Dカスタム品の製作に特化しています。最先端の人工知能を活用して足のデータを分析し、かつてないほど簡単にカスタム装具の診断と設計を行っています。足にはそれぞれ個性があるため、彼らのアプローチは痛みの原因となるサポート不足や不適切な負荷などの問題に取り組んでいます。

このソフトウエアは、3Dプリントされたデジタルフォーム(TPU)にラティス構造を利用しています。これは、無制限に複雑なオブジェクトでもボクセルという3次元ピクセルを用いて表現できる高度な幾何学カーネルによる恩恵です。このラティスは皮質骨の構造を模倣しており、足が日常的なストレスに耐えられるようサポートします。このような機能を持つデバイスは、世界でも他にはないものです。

The Digital Foam Architects Network 

 

デジタルフォームアプリケーションには通常、複雑な要件があり、確実な成功のためには複数の専門知識を必要とします。デジタルフォーム アーキテクツ・ネットワークは、デザイン・ソフトウェア、材料、プリンティングから後処理、着色までのさまざまなAMハードウェア要素など、アイデアを実際の生産に結びつけるサポートをするAM専門家の常設アライアンスを構築するものです。デジタルフォーム アーキテクツ・ネットワークは、デジタルフォーム製品を合理的に製作するために必要なAMの専門知識を結集し、このアプローチの成熟に向けて新たな一歩を踏み出しています。デジタルフォーム アーキテクツ・ネットワークの詳細については、最近の提携発表をお読みください。